腹が立ってきた。
腹が立ってきた。
引きこもりだったころ、弟に「お母さんは優しいと思う?優しくないと思う?」と聞かれ、「優しい」と答えてしまった。
それは洗脳の真っ最中だったからだ。母や弟が望んでいるであろう答えを、先読みして答えてしまった。
そのことを今思い出し、非常に腹が立ってきた。
あのとき洗脳されていなければ、私は「優しくない」と答え、いかに母が私を傷つけてきたかを話しただろう。
それができなかったことが、とても悔しい。
大学を中退し、半年引きこもった後、短時間のアルバイトに出始めた。そのことを母は、私をダメ人間扱いするオーラを出し続けていた。私はそれに飲まれてしまった。
「母が敷いたレールについていけなかったダメ人間」という印象操作を、見事に受け入れてしまっていた。
悔しい。とても悔しい。洗脳さえされていなければ、いかに母が悪魔のような所業をしてきたか、何度でも訴えただろう。