お前が悪いから?②
「お前は将来とんでもない子になるから、私が矯正してやった。」
母は何度も私にそう言い聞かせた。
私はその言葉を真に受け、信じてしまった。
つまり、私が幼少期からまっとうな道から外れそうになるのを、母が矯正し、まっとうな道に戻してきたというのだ。
私はこの考え方を、つい今日まで信じ切っていた。
しかし、ついさっき、ふと気が付いた。これは嘘ではないかと。
母が私にやってきた仕打ちは矯正でも何でもない。子供いじめだ。些細な失敗をしたり、兄弟げんかをしただけで錯乱状態になり、私を玄関先に追い出したり、寝室に閉じ込めて小一時間出さなかったり、数時間にもわたって「チッ」「馬鹿が」「反省したふりしているんやろ?」などと悪態をつく行為。これは躾でも矯正でもない。
母は私をストレスのはけ口にしていた。そしてそれを正当化し、私を洗脳したのである。