私の人生相談20
母はよく「お前が悪い子だった」というエピソードを私に話しました。
私が2歳くらいの時、弟の出産のため父方の祖父母宅に1ヶ月ほど預けられた事が有ったそうです。
母が生まれたばかりの弟を抱いて、私を迎えにきて、支度をさせ、さあ帰るぞと玄関で挨拶をした時のことです。
祖父母が私に「おい○○、帰りたく無いやろ?もうちょっとここに居てもええんやで?」と言ってしつこく私を残らせようとしたのです。
当時すでに、母と父方の家は徐々に仲が悪くなっていたようで、祖父母の引き留め行為は、母への当て付けの意図があったようです。
母は私に「そんなこと無いやんな?お母さんと帰りたいやんな?帰るで。」と、私から帰りたいと言わせようとしたそうです。
「帰りたく無いやろ?」
「帰るで」
「帰りたく無いやろ?」
「帰るで」
この応酬が続いたあと、間に挟まれた2歳の私は混乱して泣き出したそうです。
母は怒りながら私の手を引いて帰途に着きました。
、、、この話をしながら、母は「普通の子供は、親が帰ろうと言ったら自ら進んで帰りたいと言うはずだ。そうしなかったお前は異常だ。いい子ぶっている。」と言いました。
車の運転要員として同行していた母の兄(父は非協力的で来なかったそうです)も、帰りぎわに2歳の私に向かって「お前も自分で帰りたいと言わんかい!」と怒ったそうです。
この話を聞かされていた当時は、「そうなんかな?」思っていましたが、今思い出してハラワタが煮えくり帰ってきました。
普通の親であれば、自らの責任で子供を守り、祖父母に「余計なことを言わないで下さい」と言うはずです。
さらに我が子が泣き出したなら、まず謝って慰めるはずです。
それを、自分が矢面に立ちたくないが為に、2歳の我が子に責任を押し付けて帰りたいと言わせようとする。
その上、自分の思い通りに動かなかった子供に逆上し、何年も根に持って責め立てて罪悪感を植え付ける。これは極めて卑劣な行為です。
さらにさらに、その動きに母の兄も同調した。全く意味が分かりません。
母への当てつけのために孫を利用する祖父母。祖父母に対抗する道具として私を利用する母。どこにも愛情はありません。
子供に寄り添える人間が、どこにもいない。
大人達の都合で子供を泣かせて申し訳ない、というマトモな人間の感情を、周囲の関係者の誰も持っていない。
そんな「ヒトモドキ」ばっかりなのに、今日も世の中は回っている。これは一体どういう事でしょうか?私にはさっぱり分かりません。